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  惑星の重さ
天文部 「惑星表」より
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重さと質量
 まず、重さと質量の区別をする必要がある。物の重さは、地上で測るか、月面上で測るかで値が違う。この場合の重さとは、物に働く天体の引力の強さだからである。それに対して、質量とは物体に含まれる物質の量のことだから、これは測る場所にはよらない一定の値になる。


 惑星など天体の質量を表す場合、 2 つの表現方法がある。
( 1 ) 地球の重さを単位にして他の惑星の重さを表すやり方、と、
( 2 ) メートル法に基づいた単位、例えば kg で表す方法である。





ケプラーの第 3 法則による質量推定
 質量の場合は、質量を直接測る方法がない。地球の月のように、その惑星に衛星がある場合、ケプラーの第 3 法則というのを利用して惑星の質量を決めることができる。衛星の惑星回りの軌道半径を a 、 1 周する周期を P とすると、 a の 3 乗を P の 2 乗で割ったものが、惑星の質量 ( M ) に万有引力の定数 ( G ) を掛けた量に比例するというのが、ケプラーの第 3 法則である。 aP とは高い精度で測定できるので、 MG という量も精密に計算できる。しかし、 G の数値をメートル法で精密に測定するのは非常にむずかしく、そのため G の詳しい値がわからない結果、 M を kg 単位で表そうとすると、詳しい数値が得られないのである。


 地球の場合、従来は自然の衛星である月を利用して決めた質量が使われていたが、地球を回る人工衛星が打ち上げられるようになって、地球の質量が正確に測定できるようになった。この場合も質量といっているのは MG のことで、 G の値による制限のために、 M 自身は kg 単位では 5 桁程度の数値しか出せない。
G の値の表記6.67492±0.0010× 10-11N・m2/kg2





間接的な質量推定

 衛星が見つかっていない惑星、例えば、水星や金星の質量はどうやって推定するか。金星は探査のための周回人工衛星が打ち上げられたので、質量が決められるようになった。水星の場合、周回衛星もまだないので、水星をかすめて飛んだ探査機が水星の重力作用のために軌道を変えられる効果や、水星に近い金星の軌道が水星によって乱される効果を測定することで、水星の質量を推定している。


 「太陽・惑星および月定数表」では、地球の質量を単位としたつまり 1 とした値と、太陽の質量を単位にした両方の数値が示されている。惑星の質量がわかると、惑星の大きさから体積が求められ、密度も計算できる。逆に、小惑星の平均密度は月と同じと仮定することにより、大きささえ測定できれば、体積 × 密度でおおよその質量を推定することができる。

【中村 士(2006年4月)】